院長コラム

親知らず

多くの人が親知らずは必ず抜歯しなければならないと思っているようですが、正常な形態で正常な位置に萌えていれば 抜く必要はありません。
しかし、昔の人に比べると今の人は顎の大きさが小さくて、正常な位置に萌えてくることが少なく、真横に埋まっている ケースも多く、また形態も正常でないものが多く見られます。

どのような状態であれば抜歯した方がよいかと言うと、正常に萌えることが出来なくて、歯肉の炎症を繰り返している場合や すでに萌えている永久歯になんらかの悪影響を及ぼしている場合などは抜くことが多いです。
親知らずは通常、上下左右にありますが、上の親知らずは比較的楽に抜けることが多く、数分で終わり、術後の痛みもそれほで 強くない場合がほとんどです。
下の親知らずは上のそれに比べるとやや時間もかかり、痛みも強くなる傾向があります。
「行ったら抜かれるから・・・」と歯医者を敬遠する人や、「もうこの歯はダメなので抜いてください!」と一大決心をして来院する 人がいます。
診てみると「この歯を抜くのはもったいないから抜かずに治療しましょう」なんてことがあったり、逆に「抜かずに治療して」 と言われても「これはどんな事しても残せません」という事もあります。

要するに自分で診断と治療方針を決めるのではなく、歯の専門家である歯科医に診断してもらい、その診断に基づいた治療方針を 立ててももらうべきです。
親知らずに限らずどんな歯でも、よほどの事がない限り初診日にいきなり抜歯はしません。
診断してもらってから心の準備と整理をしても遅くはありませんよ。
親知らずが気になっている方は、勇気をだしてかかりつけの歯医者さんに相談してみましょう。

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